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日々だらだらと書き綴る日記です。
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可李乃あさみ
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40
性別:
女性
誕生日:
1984/02/23
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そう理解するとトツキは大きく安堵の息を吐いて床にへたり込んだ。
「安心しました?」「疲れました?」
「両方、だな」そう思うと同時に口に出していた。
疲労で体が重い、しかし、使いを下せたことで安心したせいか、力が入らない。そういえば、ここ一月きちんと眠れていなかったと思いだす。

「なるほど」「腰が抜けたんですね」
「いや、ちが―――」
言いながら立とうとするが、立てない。二人が、すっくと立って、くすくすと笑う。
「休んだ方がいいですよ」「今日はぐっすり眠れます」
「部屋まで送りましょう」「立てますか?」
クレハが手を貸そうと差し出した。が
「立ってください」クチハのその一言に呼応するかのように、体が勝手に動いてトツキは立ち上がった。
「クチハ」
「このほうが早いもの」
「でも」
先ほどまで息の合っていた二人が言い合いをはじめて、トツキは、はらはらとする。止めた方が良いのだろうか。そう思うが、見ているとその必要はない気がするから不思議だ
「私たち二人じゃ運べない」
クレハが黙る。しかしクチハは、それに、と言葉を重ねた。
「クレハだって最終的には、こうしようと思っていたでしょう?」
困ったようにクレハが笑った。どうやら、その通りらしい。
「ねえ、トツキ」
それに笑い返して、クチハはトツキを真っ直ぐに見上げた。子供のようなあまりに真っ直ぐな視線に、トツキは、ドキリとする。名乗った覚えがないのに、名前を呼ばれたことには遅れて気付いた。
「なん―――」
「貴方の部屋はどこ?」
思いがけない質問に、思わずクチハを見返してしまった。確かに何も言っていないが、正しい方向に向かっているから知っているのかと思っていた。
「だって、騎士の宿舎はこっちでしょう?」「少なくとも、前はそうだったわ」
表情から読み取ったのか、そう答えが返ってくる。そして、クチハが先導してクレハがトツキの隣に立った。
「クレハのほうが、少し思慮深いかな。きっとクレハが姉だな」
何となくトツキがそう口に出すとクレハは考え込み、クチハが不満そうに唇を尖らせた。
「あら」「あら」
「笑われたわ」「笑われたね」
「「何故かしら―――」」
「いや、何だかほほえましくて、つい、な」
クチハとクレハが顔を見合わせる。そして肩をすくめる。
「まあ、良いわ」「そうね、トツキが私たちのことをどう見ようと構わないわ」
「トツキは、今日は早く休むの」「そして、明日改めて」
「改めて?」
「話を」
「話なら今日でも良いだろう?部屋でもできる」
「そうね」「でもね」
「久しぶりに呼ばれたから」「少し見てまわりたいの」
「何が変わって」「何が変わっていないのか」
「成る程」
使いには使いの都合があるな、などと納得してしまっている自分が悲しい。
使いの都合に合わせてしまっていることを少々情けなく感じて、トツキはがっくりと肩を落とした。
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